
AI英会話 × 選抜型研修で挑んだ海外視察 ―「自分の言葉で学ぶ」体験を目指した松源の取り組み―


総務人事部 採用教育課 山本 純一朗 様
和歌山県を中心に、大阪・奈良・京都で約50店舗を展開するスーパーマーケット「松源」。生鮮食品の高い品質と地域密着型の経営を強みとし、毎年4〜5店舗のペースで出店を続ける成長企業です。
同社では長年、アメリカのスーパーマーケットを視察する海外研修を実施してきました。しかし、通訳を介した視察では「知りたいことを十分に聞けない」「専門用語が正確に伝わらない」といった課題が残っていました。
そこで、「自分たちの言葉で質問し、理解し、学びを深めたい」という想いから、AI英会話アプリ「スピークバディ」の導入が検討されました。
さらに、出店スピードが上がり、海外の情報・人・取引先と接点を持つ機会が増えるなかで、「語学ができる一部の人」だけに依存せず、「学びに向き合える人材をどう育てるか」は、同社にとって避けて通れないテーマとなっていました。
こうした背景から、英語力強化の取り組みは単なる研修施策ではなく、今後の組織成長を支える重要なプロジェクトとして位置づけられていきます。
本記事では、プロジェクトを推進した総務人事部の中筋様、そして社内選抜メンバーとしてアメリカ研修に参加した山本様にお話を伺いました。
導入背景
社長の一声で始まった「英語で学べる人材づくり」
―― 英語学習に取り組むことになった背景をお聞かせください。
中筋様:当社は現在、年間4〜5店舗のペースで出店を進め、売上1,000億円の達成を目指す成長期にあります。輸入商品の増加や海外企業とのやり取りが必要になる中で、英語でコミュニケーションできる人材がまだ十分ではないという課題がありました。
また、毎年実施しているアメリカ研修では、通訳を介して質問していたものの、スーパーマーケット特有の専門用語や細かいニュアンスが伝わりにくく、「本当に知りたいことが聞けていない」というもどかしさがありました。
特に5回目の研修では、ガイド越しに質問しても意図がうまく伝わらない場面があり、“自分の言葉で質問し、相手の言葉を自分で理解すること”の重要性を強く感じました。
ちょうどその頃、社長から「英語を話せる人材を育成しよう」という声が上がり、今回のプロジェクトが本格的に動き始めました。
選定理由
「いつでもどこでも」学べる利便性と、データの可視化
―― 数あるサービスの中で、スピークバディを選ばれた理由は何でしたか。
中筋様: スーパーマーケットでは早朝勤務も多く、スクールに通って学習するのは現実的ではありません。一方、スピークバディは「好きな時間に、一人で気兼ねなく学べる」ため、従業員の働き方と非常に相性が良いと感じました。
さらに、学習量やテスト結果を数値で把握できる点も大きな魅力でした。当社には「なぜ成果が出たのか」「どれだけ取り組んだのか」を数字で評価する文化があり、管理画面で進捗を可視化できることは導入の大きな決め手となりました。
複数のAI英会話アプリを比較検討しましたが、機能性、価格、UIの使いやすさに加え、サービス、事業として着実に成長している点にも共感し、最終的にスピークバディを選びました。
運用方法
40名→2名の選抜と、現地で主体的に学ぶ姿勢の醸成

―― 今回はかなりユニークな選抜方式をとられたそうですね。
中筋様: 正社員全員を対象にアンケートを行い、「やる気のある人が挑戦できる仕組み」を前提に選抜を設計しました。その結果、40名が「挑戦したい」と手を挙げてくれました。その中から、海外研修に参加する2名を選ぶための選抜を実施しました。
一次選考:レッスン数(=やる気)を基準に20名へ絞り込み
二次選考:スピークバディのテスト、独自の単語テスト、対面でのスピーキングテストを実施
最終選考:2名(山本さん・南出さん)を選抜
山本さんは当時店舗勤務でしたが、通勤前や早番後の時間、休日をうまく活用して学習を重ね、見事選抜に合格。その実績が評価され、本社へ異動し、現在は採用教育担当として活躍されています。
社内浸透の工夫
学習データの共有が“互いを鼓舞し合う文化”を生んだ

中筋様:今回の取り組みで特に印象的だったのは、週次で共有していた「学習ランキング」 が、社員同士の刺激になったことです。まとめて一気に進める人、毎日コツコツ続ける人、休みに追い上げる人など、さまざまな学習スタイルが見え、英語学習が“個人の努力”にとどまらず、徐々に組織に広がる雰囲気が生まれました。
山本様:「他の受講者の進捗を見ると負けられないという気持ちになり、学習のモチベーションになった」と振り返ります。また、同じく選抜メンバーの南出さんともお互いに声を掛け合いながら準備を進め、「自分の言葉で聞く視察」という共通目標に向けて励まし合う関係ができていきました。
導入効果
アメリカ研修で実感。AI学習で“聞ける・話せる”土台ができ、主体的な対話へと成長

中筋様によると、今回のアメリカ研修では H・E・B(テキサス)、Publix(フロリダ)をはじめとする複数のスーパーマーケットを視察しました。特に、地域密着型で知られる H・E・B の運営は、松源の方向性と重なる部分も多く、学びの多い訪問になったといいます。
山本様:私は、スピークバディでの学習経験が現地でのコミュニケーションに大きく役立ったと感じています。AI相手に話す練習を繰り返していたことで、現地の従業員やお客様に声をかける際の心理的ハードルがぐっと下がりました。
もちろん、すべての会話を聞き取れたわけではありませんし、一部の場面ではガイドのサポートが必要でした。それでも、知っている単語を拾えたり、質問の意図を自分の言葉で伝えられたりする感覚があり、そのことが学びの質を大きく押し上げたと感じています。

中筋様:研修4日目には、私・山本さん・南出さんの3名で、現地スーパーの従業員やお客様、計100名への英語インタビューを行いました。もちろん、私たちの英語が完璧だったわけではありません。それでも、「自分の言葉で問い、相手の言葉を理解しようとする姿勢」が何より大きな成果だったと感じています。
英語の流暢さそのものよりも、自分から積極的に話しかけ、相手から学び取ろうとする主体性が強く表れた取り組みであり、その姿勢こそが研修で得られた最も価値のある成果だと思っています。
今後の展望
「人の成長が企業の成長」。英語学習を社内文化へ
―― 今後の展望をお聞かせください。
中筋様: 今回の取り組みをきっかけに、来年度も“手挙げ式”で意欲のある社員を募り、英語学習を継続できる仕組みを整えていきたいと考えています。海外研修の期間をより長くするほか、ステップアップ型の「コーチバディ」英会話レッスンや TOEFL 受験を組み合わせるなど、より体系立てた育成にも取り組む予定です。
私たちが目指しているのは、英語が話せるようになること自体をゴールとするのではなく、自ら学び、挑戦し、その経験をキャリアや日々の業務の成長につなげていける社員を増やすことです。こうした学びの文化を、会社全体で育てていきたいと考えています。
―― 最後に、英語力強化やグローバル対応を検討されている企業へメッセージをお願いします。
中筋様:当社には昔から “考え続けることが成長につながる” という風土があります。そして、社長が常に掲げている “人の成長なくして企業の成長はない” という言葉を、今回の取り組みを通じてあらためて実感しました。
今回の英語プロジェクトは、単なる語学学習の導入にとどまらず、社員が自ら考え、努力し、挑戦するきっかけになりました。その積み重ねが組織全体の活性化につながり、会社としても大きな手応えを感じています。
英語学習というとハードルが高く思われがちですが、大切なのは “完璧さ” ではなく、社員が一歩踏み出し、続けられる環境を整えることです。AI英会話のようなツールは、その最初の一歩を確実に後押ししてくれます。
語学力の向上はもちろんですが、学び続ける文化をつくること自体が、企業の未来を強くする——私はそう考えています。ぜひまずは小さく始めてみるところから、取り組んでいただきたいと思います。

株式会社松源(マツゲン)
グローバル対応
海外研修
自律型学習・学習文化
学習DX(英語教育のデジタル化)
選抜育成・次世代リーダー育成
導入担当部署
総務人事部
業種
流通・小売
従業員規模
201名以上〜1,000名以下
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